へんな旅行記

乗り物オタクが脳内で思ってることを全部垂れ流すブログです。

台灣高鐵左營→台北 商務座乗車記

過去記事シリーズです。

 

台湾版新幹線の、台湾高鉄のほぼ全区間、左営→台北で商務座、つまり日本でいうところのグリーン車に乗っちゃいました。

 

なお、台湾は繁体中文なのですが、基本的には日本語の漢字に改めて記述することにします。

 

まず、台湾高鉄について。台湾高速鉄道の略です。

2007年に台北~左営で開業し、2016年に南港~台北が延伸されて現在の区間になっています。南港と台北は、品川と東京みたいなもので、まぁ微々たる区間の延伸です。

台湾は縦長い島で、その西側に都市が集中しています。それを縦断するように建設されたのが台湾高鉄です。

北は台北、中央は台中、南は高雄という三大都市が有名で、これを高速鉄道に対応させると、

台北は南港駅、台北駅、板橋駅。日本で言えば、品川、東京、上野みたいな距離感です。

台中は台中駅ですが、正確には市内から少し離れた在来線の新烏日駅付近。

高雄は高雄から北へ地下鉄や台鉄で15分ほど行った左営駅。ちなみに在来線だと新左営駅。

が対応しているわけです。つまり、左営から台北まで乗ったってことは、高雄から台北へ移動したと同義なわけです。

ちなみに、台北、台中ときたら台南はどこだ?ってなりますが、高雄より少し北に台南があります。まぁまぁな規模の都市ですが、高雄には劣ります。

 

距離感的には、東京名古屋間くらい。台中は静岡的な。

 

で、なぜ台湾高鉄が激アツなのかというと、

台湾高鉄の入札の経緯とかはwikipediaに詳しく書いてあるので特に書きませんが、

車両は完全に日本のものを導入したのです!

 

しかも、東海道新幹線でおなじみのアイツ。

 

写真を見てみましょう。

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台湾高鉄の700T

台湾高鉄はこの車両で統一されています。最高速度300km/h。12両編成で自由席が3両、指定席が8両、商務座=グリーン車が1両です。

 

では、東海道新幹線と比較!

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東海道山陽新幹線の700系

見た目似てるよね!!!だって同じだもんほぼ。700系を台湾に輸出したから700T型なのです。こちらは、16両編成最高速度285km/hです。

 

ちなみに、

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山陽新幹線の700系レールスター

山陽新幹線だけで運転されている700系E編成。通称レールスター。台湾高鉄に似てますね。車内がイイのでぜひ。今はほとんどこだまに入っています。

 

 

今度は車内の比較です。

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ふかふかシートの700T型の商務座。日本と言っても違和感ありません。

 

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見れば見るほど新幹線でしょ。

よく見ると、コンセントが完備されています。これは商務座だけの特典です。 

 

続いて日本のものを。

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700系レールスターの指定席

あいにく日本でグリーン車に乗ったことがないので、グリーン車並みのレールスターの指定席画像で代用します。同じようなふかふか座席、窓。

 

普通車の比較もしましょう。

 

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700Tの普通車

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700系の普通車

もう色違いってだけです。

 

台湾高鉄は日本!!!!!って感じです。

ちなみに中国本土行っても、台湾以上に日本!!!って感じのCRH2Aが走っています。

 

 

 

で、今回なぜ普通座ではなく商務座を選んだのか。

安いからです!!!

そういえば、なぜ商務座なのかと言うと、Business classの中訳です。

日本のグリーン車が特殊なネーミングなだけですね。

 

当時いくらで買ったか覚えていないのですが、そんなに高くなかったはずです。

 

現在の値段を調べたら、普通座は1490TWD、商務座は2500TWD 1TWD=3.6円なので、商務座で8000円台です。

当時は普通座との差がもっと少なかった気がするけどなぁ。

 

高雄~台北は東京~名古屋くらいの所要時間なのですが、そこでグリーン車乗って8000円なら、日本なら格安です。日本で東京~名古屋なら普通車で1万円超えます。

 

ということで、日本じゃ気軽に味わえないグリーン車旅を台湾で味わっちゃうことにしたわけです。

 

 

 

 

で、

高雄から台北に行くにはほかにもいろいろ方法はあるわけです。主に二つ。

在来線か、高速バス。

 

在来線は、スピードによって、

プユマ

PP自強号

キョ光号

が選択できます。

上から、全席指定特急、普通の特急、急行といったイメージで、所要時間はそれぞれ4時間、6時間、7時間といった感じです。記憶が曖昧ですが。しっかり調べたら全然違うかも。

プユマは2018年に脱線したアレです。ちなみにこの台湾高鉄に乗っているのは、プユマが脱線した事故の2週間後です。

 

在来線の方が高鉄より安いですが、時間がかかります。途中の都市にもいろいろ停まるので、高雄から台北とかじゃなくて、少し離れた場所に行くのであれば意外に在来線も便利です。私もよく利用しています。

在来線の特急は、全席指定のプユマ、タロコを除き、50km以内の乗車であればICカードで追加料金なしで乗れます。それも便利。

 

 

一方、高速バスも人気です。

私は利用したことないので詳しくは分かりませんが、

設備が良いのです。

 

2列シートで、ほぼフルリクライニングができ、個人用モニターやトイレも付いていて、みたなのがたくさん走ってます。

夜行バスも豊富にあるし。そもそも会社がたくさんあります。有名なのは国光客運。アロハ客運とかは豪華で有名です。

一度乗ってみたい。しかも、めっちゃ安い。2000円出せば乗れるはずです。調べてはいません。

 

 

 

今回は移動を急いでいたので、高速鉄道を利用したわけです。

午後に高雄を出て、夕方に台北で予定を済ませ、夜のピーチで羽田に行き、日付が変わったころに羽田に入国するというスケジュールだったのです。

 

台湾の玄関口の桃園空港に直接行くのであれば、板橋駅の一つ手前の桃園駅で降りて、桃園機場捷運に乗り換えると空港にすぐいけます。

 

昔台中から空港に行くときは、高鐵台中駅から桃園駅まで乗って空港に行きました。

あと、少しの区間でも台湾高鉄を楽しみたいというオタクな方々は、空港から台北市内に行くときに桃園駅に出てから板橋、台北、南港まで乗るのも楽しいです。自由座にささっと短区間乗るだけなら、数百円です。

 

 

ただし、注意すべきは、停車駅。

台湾高鉄に列車愛称はありませんが、のぞみタイプ、ひかりタイプ、こだまタイプがあります。

 

のぞみタイプは、左営、台中、板橋、台北、南港

ひかりタイプは、左営、台南、嘉義、台中、新竹、桃園、板橋、台北、南港

こだまタイプは、各駅

といった感じです。

 

今回は台北までササっと行きたいので、のぞみタイプです。

東海道新幹線で言うなら、名古屋、静岡、新横浜、品川、東京みたいな感じ。

ひかりタイプは例えるなら、名古屋、豊橋、浜松、静岡、熱海、小田原、新横浜、品川、東京みたいな?

 

 

 

さて、そろそろ本題に行きましょう。

 

 

高雄の中心地から左営までは、台鉄と地下鉄がありますが、地下鉄のほうが圧倒的に本数があって便利なので地下鉄で行きました。

けど、台鉄なら客車列車とかもICカードで乗れるので時間が合えばそっちもオタク的には楽しいです。

 

 

高鉄の左営は台鉄の新左営と同じ駅なので、駅の規模はデカイです。

 

今回は、車内に弁当を持ち込みたかったので、台鉄側の弁当販売屋さんへ行きます。

 

というのも!

台鉄弁当といえば、台湾旅の必需品!!!

50~80TWD程度(日本円で200-300円くらい)の格安で、絶品の排骨飯(=味の付いた肉をご飯にのっけたやつ)の弁当が売ってるわけです。

 

台鉄弁当は車内でも主要駅でも販売していて、特に車内ではこの弁当だけ大量に入れた段ボールを転がして車内販売をやっています。

 

今回乗るのは高鉄で、一応高鉄弁当というものを打ってるのですが、やっぱり台鉄弁当が食べたい!ということで、台鉄側で弁当を買ったわけです。

 

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タイワンテツドウブンカサンギョウホンポで弁当を買います。

親切に日本語が付けられています。

台湾は日本語表示が割といろんなところにあり、日本人が観光しやすい国です。

特に、台北よりも高雄はより一層日本人が動き回りやすいイメージです。

 

 

そして、

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これがみんな大好き台鉄弁当。

でっけーお肉が乗って味の染みたごはんが下にひいてあり、煮卵も丸ごと入っていて、300円もしない。最高です。

 

 

 

切符はたしかオンラインで購入しました。

 

で、駅に自動券売機がたくさんあり、そこで予約番号を入れると発券できる仕組みです。

たしか。

中国と違ってVISAも使えるし、実名制じゃないからササっと切符も買えるし、駅で荷物検査も本人確認もありません。

 

オンライン予約も日本のエクスプレス予約的っぽいシステムです。

 

切符を発券して、ちょいとばかりの買い物をして、改札を通ります。

中国ではありませんので秒ですぐに入れます。

 

ホームへ行きましょう。

 

左営は、始発駅なので3面6線の立派なホームが広がっています。

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左営は始発駅なのでたくさん並んでます

車両は700Tで統一されています。この後ろも含めて4本の700Tが並んでいました。

 

 

我々が乗る列車は一番山側のホームから発車します。

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日本の新幹線と全く変わらない風景

 見れば見るほど、日本。

12両のうち先頭3両、12-10号車が自由座です。

自由席という制度、海外だと珍しいです。基本は全席指定ばっかり。

 

 

完全に何時の列車乗ったか忘れたので時間は分かりませんが、

座席に着き、定刻で出発しました。

 

 

駅で、台鉄弁当のほかに変なもの買いました。それが、こちら!


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小分け寿司!!!

 

日本じゃ絶対あり得ない。

そして、味はまぁまぁ。新鮮みはないよね。

 

海外行くと割とどこでも寿司ってあるけど、それらを食べるたびに日本の寿司っておいしいんだよなーって気付きますね。

 

別にこれがまずいわけじゃないけど、日本でこんなのやったら炎上するだろうな。

 

 

 

左営を出発してしばらくすると、ドリンクとお菓子が配られます!

これは商務座だけの特典!

 

日本の新幹線だとこういうサービスはないですね。

 

ドリンク数種類から選び、ナッツをもらいます。

手前にあるエッグタルトは、高雄で買ったやつです。台湾来たらエッグタルト食べたいよね!

 

販売員の方は英語もしっかり通じました。

 

というか日本より台湾の都市部は総じて英語が通じますね。

高いレベルの教育なんでしょう。

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ぶれてますが、

左のナッツとおしぼり、右のホットドリンクと紙ナプキンが車内サービスです。

エッグタルトは持ち込んだもの。奥のラックにはFamilymartの袋。

台湾はFamilymartめっちゃあります。便利です。ただし、袋は有料です。日本も2020年7月から有料にするみたいですが。

 

 

 

残念ながら、ここからはほとんど写真がありません!!!

もう2年前なので何をしてたかも覚えていませんが、多分寝ていたのでしょう。

 

 

高雄を出ると、台南、嘉義、雲林、彰化を通過して、台中に着きます。

日本の最近の新幹線みたいに、在来線の駅からは離れている場合が多いです。しかし、新○○みたいな名前は付けずにおんなじ駅名にしています。

 

台中駅も、先ほど少し書きましたが、台鉄の台中駅とは違います。

台中市街地の南側にあり、台鉄台中駅の南西側です。

 

台鉄の台中から彰化方面へしばらく行った新烏日駅とつながっていて、市内から行くならここで乗り換えます。

今は市内にMRTを作っているみたいでそうしたら便利になるでしょう。

そういえば、台中市内はICカードでバスに乗ると無料だった気がします。連接バスもたくさん走っていて、バスは非常に発達している街です。

 

左営から台中はたった40分ちょい。台中には2分ほど停まり、すぐに発車します。

 

途中の苗栗、新竹、桃園も通過します。

新竹まで来ると、もう台北の近郊という感じ。東京からの距離感的に小田原くらい?

 

ここからは、中壢、桃園などのまぁまぁな都市が台北まで続きます。

 

桃園まで来たらもう台北からも車で1時間圏内。

ここから乗り換えれば、15分ほどで桃園空港です。

 

昔、台中からひかりタイプの列車に乗って桃園で降りた時は相当な人数がキャリーバックを引いて降りていった記憶があります。

そのときは自由席だったけどほぼ満席だったなぁ。

 

で、桃園から台北だけ乗ったこともあります。ほんとに一瞬です。本数が一時間2本程度なのが難点ですが。

 

 

桃園は何もないところを開発した感じの駅。つくばエクスプレスのイメージ。

駅の部分だけ地下になってます。駅を出て北側に3分歩くと、アウトレットがあります!

桃園空港から近いので、日本で言えば成田から近い酒々井的な?

 

 

桃園を過ぎてしばらくするとスピードを落としていき地下に突っ込みます。

 

高鉄は、割と台北市内が開発された後に建設されたので、台北郊外から終点までは総て地下を走ります。

 

まもなく、板橋に停車します。

台鉄と、MRTに乗り換えができます。イメージ的には新横浜。板橋はもっと都心に近いけど。

 

日本にもおんなじ名前の駅名がありますね。

そういう駅名が台湾にはたくさんあります。

 

台北から一駅行くと松山駅があり、台中郊外には清水駅があり、他にも挙げればたくさん。

 

 

板橋を出ると数分で台北駅に着きます。

こちらも台鉄とMRTに乗り換えられます。台北の中心駅。

 

開業してしばらくの間は台北駅が始発駅でした。2面4線の地下ホームです。おとなりには台鉄の地下ホームも並んでいます。

 

台鉄側は、地下なのにうっさいディーゼルカーや、客車列車が入ってきて、日本のようで日本では味わえない風景があります。

 

 

我々は、台北駅で降りますが、列車はここからさらに数分だけ走って終点の南港まで行きます。

 

南港は、台北の市街地の東端です。そこを過ぎるとすこし山がちな地形になります。

台北駅から車で20分くらいで行けるくらいの距離感なので、台北~南港はほんとにおまけみたいなものです。台北の東の方に住む人は南港を使うのでしょう。

 

台北駅の改札は乗車と降車で完全に分けられています。出口専用階段を通り、地上へ向かいます。

 

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台北駅は大きな吹き抜けが特徴

 台北駅は、この大きな吹き抜けと、台鉄の切符売り場上のパタパタ式発車標が特徴。

駅舎は正方形で、四隅にセブンイレブンと地下へ向かう階段があります。二階にはたくさんのレストランがあります。日系もたくさん。

 

一階の吹き抜けの下は広場みたいになってて多くの人が座り込んでいたのですが、コロナを機に禁止されたようです。

 

悲しい。

 

またコロナ明けに台湾に行きたくなりました。