へんな旅行記

乗り物オタクが脳内で思ってることを全部垂れ流すブログです。

中国国際航空国内線 成都→広州 A330搭乗記

Stay Homeが続くので、また過去の搭乗記です。

 

2019年11月15日。中国の成都から広州まで中国国際航空(英語名Air China)の国内線で2時間ほどフライトをしました。

 

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今回乗ったのと同型のエアチャイナA330-200

 

(ここから中国の都市と航空会社事情のお話が続きます)

 

成都も広州も日本人にはなじみが薄いかもしれませんが、

成都は人口800万人、広州は人口1200万人。市域だけでです。東京都は大体1200万人。中国ハンパない。しかも広州は周辺に東莞、深圳、珠海などの市域も鉄道で1時間圏内にあり、それらを合わせると4000万人規模の都市圏です。日本の首都圏より巨大。さらに深圳のすぐ南には香港、珠海のすぐ南にはマカオもあります。

しかし、広州はこんなにでかくても中国第三の都市。上海北京が上にいます。この3つの都市、重要です。

 

昔、中国では国営航空会社があったのですが、それを分割民営化する時には3つに分かれました。

上海拠点が中国東方航空

北京拠点が中国国際航空。(Air China)

広州拠点が中国南方航空

 

それぞれがこれらをハブとしていますが、実態はもっと複雑。

中国東方は割と上海を重点として、南京や西安などからも飛行機を飛ばしています。さらに、傘下の上海航空も上海を拠点として内際ともに飛ばしています。

中国国際は、北京とは程遠い成都を第二のハブとし、上海も割と大きな拠点としています。なので、ガンガン成都や上海からも国際線飛ばしています。この時点で中国東方とも少し被っています。さらに、大連航空をはじめとした国内系グループ会社が全国に点在しています。

中国南方はもっと複雑で、広州のほかに近隣の深圳も拠点なのはわかりますが、東北部の大連、瀋陽あたりや、北京上海も拠点としており、さらには内陸部のウルムチがハブとなっています。つまり割とどこでも飛ばしていて、上記二つの航空会社にも被るわけです。(さらに、ウルムチには国内線用787が配置されているのもオタク的には萌えポイント)

 

 

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上から、中国国際、中国東方、中国南方

 

で、さらにややこしいのは、さらにたくさん無数の航空会社が中国にはあるわけです。ちっさいのも含めたら数十になるんですが、長距離国際線も飛ばしている大手だと、

 

海南航空(北京を中心に割と全国、北京首都航空や天津航空など多数のグループ会社)

四川航空(成都)

厦門航空(厦門、福州)

吉祥航空(上海)

深圳航空(深圳)

などもあります。 

とにかく、中国の航空会社事情はハンパないのです。

 

 

 

で、話しは少し戻ります。

今回乗るのは成都→広州

距離感的には札幌~福岡位ですかね。飛行機の所要時間はだいたい同じ。

 

成都中国国際航空の第二のハブであり、四川航空のハブ。さらに、広州は中国南方航空のハブってことで、少なくともこの3社が飛んでいるわけです。

実際には、さらに深圳航空、海南航空中国東方航空も本数は多くないですが、便がありました。

 

アライアンス的には、深圳と中国国際がスターアライアンス、中国東方がスカイチームで、その他は未加盟です。

あとは、今回乗りたかった夕方発という時間と、値段的には中国国際か四川航空の2択になりました。

便を選ぶときの基準として、

値段→両方一緒

機材→どちらも小型のA320予定。けど、中国国際はこの便をよくA330で運行しているのでシップチェンジの可能性はアリ。

マイル→中国国際はANAに加算。

ハブ→成都がハブなら機材トラブルがあっても代替がすぐ来る。どちらも成都はハブ。

などいろいろ悩みましたが、中国国際航空にしました。

 

あと、そもそも陸路との比較も忘れてはいけません。

 

成都→広州は高速鉄道や在来線もあります。

 

高速鉄道は平均9時間ほど。値段は二等9000円ほど、一等14000円ほど。一等は要するにグリーン車です。今回予約した飛行機は12000円ほどなので、一等乗るよりは飛行機の方が安い。飛行機の所要時間は2時間です。

高速鉄道は、250km/hまでしか出さないD列車の区間なのでちょいとのろく9時間かかりますが、逆にオタクとしては9時間も中国の新幹線に乗れるという特典です。しかも、車両はJR東日本E2系の派生型であるCRH2A統型なので、余計楽しいわけです。ただし、基本的には成都の発着は成都東駅、広州の発着は広州南駅で、アクセスや乗車前検査などを考えると飛行機と同じくらい乗車前後の時間がかかり、結局7時間くらい飛行機より所要時間が長いので、今回は断念。

 

在来線は、長距離なので、夜行列車。25時間くらいかかります。三段寝台なら6000円ほど。二段寝台なら12000円ほど。長距離なので、列車の経由がいろいろあり、それによって変わります。というか何列車か走っています。ハンパない中国。

在来線は一日以上かかるので断念。

ただ、人民鉄路成都局が受け持つ編成の食堂車は絶品だそうなので乗ってみたかったです。

 

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高速鉄道はこちらのCRH2A
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在来線はこちらの25G客車

 

 

ということで鉄道の可能性も消えて、飛行機で移動することとしたのでした。

飛行機なら当日夕方まで成都を満喫してから夜にササっと広州に行けます。

 

 

中国の内陸部四川省成都を満喫していました。

なんといってもパンダの街で、町中パンダです。日本に来ているパンダも大体はココ出身。

なので、パンダ繁殖基地とかを観光しました。あとは、メシもうまい。麻婆豆腐発祥の陳麻婆豆腐をはじめとして四川料理の本場として激辛料理が名物です。辛ウマ。

さらに、だいぶ内陸の方なので、チベットへの玄関口としてチベット文化も結構入ってきていて、市内の小拉薩という地域では袈裟を来た仏教の人々が普通にたくさんいて、チベットの文字もいたるところにあります。

 

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成都名物パンダ園
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熊猫大道という駅から行けます
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麻婆豆腐発祥のお店
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回鍋肉も美味しい
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市内の1番栄えてるところ。パンダがかわいい

 

成都の鉄道での空港アクセスには大きく二つ方法があり、市内から地下鉄十号線で行くか、一部のオタクは成都東駅か成都南駅から高速鉄道に10分乗って行くかです。

今でこそ違いますが、当時の中国の高速鉄道は外国人は自動券売機が使えないので窓口に並んで買わなきゃならないのですが、中国人がひたすら発券に時間がかかるので1時間も待たされることもしばしば。なので、当日は、切符をササっと買えたら高速鉄道、ダメなら地下鉄ということにして空港へ向かいました。

 

 

やっとここから当日の話!!!

 

14時半くらいに中心街の文殊院から地下鉄一号線で南下し、成都南駅へ。この駅からは有名な大仏の眉山の方面への高速鉄道が1-2時間に一本程度出ていて、それが空港に寄る形です。で、窓口に並ぶと6番目くらい。列車の発車までは20分ほど。

 

結局、10分以上待っても一人も進みませんでしたので潔く高速鉄道はあきらめです。ここで、西洋系の外人(自分も外人だけど)に、「この券売機の使い方を教えてくれ!」って聞かれたので、「これ外人は使えないよ。窓口並ぶしかない。」って言って教えてあげました。われわれもそれに苦労しているのじゃ。

中国の高速鉄道は実名式なので、外人はパスポートの登録が必要。その券売機はややこしいことにパスポートっぽいのをかざす場所があるのに使えません。

中国の人はマイナンバーみたいなIDカードの携帯が一人一人義務付けられているので、それで切符を買えます。じゃぁ窓口に並んで全く進まない中国人はなんなんだって思いますが。

 

成都空港に行く地下鉄10号線は、市内中心部からは必ず乗り換えが必要です。天府広場からであれば、省体育館と太平園で、春照路(ほんとはもっと複雑な漢字)からは太平園で乗り換えなければなりません。

太平園駅から出てるわけです。

で、今回は成都南駅に一旦来ていたので、ここからは環状の地下鉄7号線に乗ります。すると10分ほどで太平園に行けます。結果的に成都南駅に寄っても乗り換え回数は変わらなかったわけです。

 

太平園からは、10号線で双龍機場2航站楼駅へ。(これもほんとは簡体字)

 

中国国際航空は第二ターミナルからです。

 

成都空港はチョロいと思いきや、メジャーな欧米の都市への直行便は大体飛んでます。

ロンドン、パリ、アムステルダム...

サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨークなどなど

 

大阪と同じかそれより長距離国際線は充実しているかもしれません。

日本便は成田と関空があり、特に成田はANA、四川、中国国際などの充実なラインナップです。

そう、ANAが来ています。武漢もそうですが、ANAは中国の結構いろいろな都市に直行を飛ばしているのです。北京上海のほかには瀋陽、大連、青島、杭州厦門武漢成都、広州、深圳など。

一方のJALは北京上海のほかには大連、天津、広州程度です。

 

で、何が良いたいかと言うと、成都は半端なくデカい空港だということです。

日本人にはなじみが薄いけど。

 

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成都空港はこのような立派な建物です。

 

話を戻します。

 

空港には15:30くらいに着きました。飛行機の出発時刻は17:05です。

ここで、自動チェックイン機でチェックインすると、予想通りの事態が。

A320からA330に変更されていました。で、座席指定が勝手に変更になっていました。まぁ大型機になったのでヨシ!!!

 

大型機になると何が良いか。中国では国際線と国内線機材を分けていません。なので、大型機なら長距離国際線にも入るような機材なわけです。実際に今回のA330-200はアムステルダムとか、シドニーとか、東京とかにも飛んでくる機材です。なので、モニターが付いている!!! もしビジネスクラスならフラットになったりするやつになったり!

一方で小型機だとモニターはないし窮屈です。国内線がほとんどで、たまに大阪とか東京まで飛んできたりする程度の機材なので。

 

ということでA330-200に変更になって喜びました!!!

 

空港では、デカい荷物があったので預けます。中国の国内線はフルサービスなら預け荷物が無料なので、預けます。一方アメリカはデルタでもユナイテッドでも有料なので、クソ。

 

ここからは、荷物検査です。日本よりは厳しいので時間がかかります。15分くらい待ったかな?で、検査が終われば国内線なので手続きはありません。

 

おみやげを見ていると気になるものが。

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中国航空です。?????

 

あとは、成都のパンダグッズを購入。中国ではほとんど現金決済はなされず、WechatPayやAlipayが大多数。なので、Alipayスマホに入れてここまでほとんど現金を使わずに過ごしており、ここでもAlipay決済。

しかし、うまくいかなかったようで店を出たところで店員に追っかけられてやり直しです。とは書いてますが万引きみたいなようなことではなく、うまくいかなかったわーすまんわーみたいな感じ。

 

あとは、ショボい国内線ラウンジへ。

けど、国内線ラウンジだけどクロワッサンはありました。

 

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これくらいの食べ物はある

 

 

本日の搭乗ゲートは165番。17:05発CA4303便、広州白雲空港行き。16:30過ぎにゲートに行きました。日本みたいにせわしなくないので、30分前くらいに行って、そっからゆったり搭乗開始です。

 

スタアラなので、優先搭乗がしっかりあったはずです。覚えてないけど。

で、16:45くらいに機内に入りました。A330です!!!

中国国際のA330は、このさらに1年前くらいに北京から羽田で乗ったことがあります。その時はガラガラだし日本人CAさんだしと快適でした。

 

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165番から搭乗です。
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近くの168番からは最近できた北京の新空港、北京大興行き。
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A330に乗ります。

 

今回は短胴型のA330-200です。そんなに乗ったら違いはありませんが。

直前の座席変更で、中央の通路側になりました。機内の配置は2-4-2で、右から3列目です。

 

17時前にはドアが閉まりました。たしか。で、そこからは中国国際航空名物のかわいいパンダの機内安全ビデオ。

 

で、滑走路02Lから17:08に北に向かってテイクオフ。17:05発なので、すごい早いです。中国国内線なんてどうせ遅れるやろって思ってたらめっちゃ早かったです。

 

国際線と同じエンターテイメントが使えるので、機内では映画も見られます。国内線なのに。けど2時間のフライトなので、フルでは見られません。なので安定のボヘミアンラプソディいいとこ取り。

 

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搭乗しました

 

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フライトマップ


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おなじみパンダの安全ビデオ


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ボヘミアン・ラプソディ


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機内減光

 

 

で、なんと!

中国の国内線には機内食もあるんですねぇ。時間は17:45。離陸から40分ほどです。

アメリカは5時間フライトでもスナックだけだったのに。

 

中身はこちら。そんなにおいしいかと言われれば微妙だけど。

中国間はありません。ハンバーガー。

あと、お水をボトルで一本くれます。

 

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機内食と、水

 

そのあとはすっかり爆睡していたようで、次に記録が残っているのは18:49。広州白雲空港に向けて南側からファイナルアプローチに入っているときです。ルート的には肇慶、仏山の方から広州市街地上空に抜けた後に北向きに進路を変え、01に着陸する流れです。

 

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成都からこのようなルートで広州へ


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南側から着陸

 

19:25到着予定でしたが、成都でだいぶ早く離陸できたので、18:54には着陸しました。1時間46分のフライトでした。

 

もう真っ暗になった広州の空港をタキシングして、第一ターミナル西側へ。

広州は既存の第一ターミナルと最近できた第二ターミナルがあり、第二ターミナルは中国南方と、その他一部の航空会社が移りました。

中国国際は相変わらず第一ターミナルです。

 

ゲートから到着口がだいぶ遠くて結構歩きましたが、荷物を預けていてどうせ待つので問題なし。

荷物受け取りレーンですが、裏側の荷物を載せる部分の監視カメラ映像が映っていました。乱雑にあつかっていませんよ!っていうのが分かるすばらしい機能。中国侮れませんね。

 

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こんな映像が流れています。


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今回のフライトレーダー
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フライト情報。早着です。

 

結局荷物は19:20過ぎに出てきました。

そこからまた地下鉄までは結構歩きます。

 

市内へ向かうには、悪名高い広州地下鉄3号線に乗ります。

なぜ悪名高いかと言うとアジアで有数の混雑だからです。

 

空港は始発(第二ターミナル始発なので第一ターミナルは2駅目)なので、まだ乗れますが、市内の方に行くと、混みます。ただ、日本のラッシュ程は押されません。

けど、人が並んでようが降りる人が多かろうがすぐにドアを閉めるのが中国の地下鉄なので、降りる人を待つなどしてられません。

乗ろうとする人は我先にと中へ向かい、降りる人は押しに負けないようにすっと降りる必要があります。そのためには駅の手前でドア前まで行っておく必要があります。

という難易度の高い地下鉄に空港からでっかい荷物を持って乗っていたわけです。幸いにも乗ったことがあるので大丈夫でしたが、初心者日本人にはだいぶ難易度が高い地下鉄かもしれません。

 

これで、市内のホテルに行き、無事にこの日を終えました。