このブログとしては珍しい、路面電車撮影記です。
今回の舞台は古い車両の宝庫、広島電鉄。
広島は日本一路面電車が発達してる街ですね。
- 広電の運行概要
- 被曝電車651, 652
- 元大阪市電 762
- 広電生え抜き 352
- 古参連接車 3102
- 元神戸市電 1156
- 今回は撮れてないレア車たち 582, 602, 913
- レアじゃないけど古い1900形
- そんな古くないけど見た目が良い3700形
- 普段は乗れない魔改造車たち 51, 768
- その他 新しめの連接車たち
広電の運行概要
広電のホームページから拝借しました。
[出典]
見ての通り、8路線。
これを3つの車庫が分担しています。
・千田車庫
1, 3, 5, 7号線を担当してます。
場所は広電本社前駅。
特に、1号線は5100形の連接車が入りまくるドル箱路線です。
3, 5, 7号線は基本的に単車ですが、5号線は朝ラッシュとかは連接が入ります。
・江波車庫
6, 8, 9号線を担当してます。
場所は江波駅。
全部単車です。
9号線は白島と八丁堀の間の短距離路線で、広電で唯一の130円区間。
・荒手車庫
2号線を担当しています。
場所は商工センター入口駅。
全部連接車です。
西広島~宮島口の電車線区間と、広島駅から西広島駅までの市内線を直通する2号線はすべて連接車で運行してて、それを担当してるわけです。
8路線以外に、朝ラッシュ時に変なやつが走ります。
・9号線白島から江波までの直通列車。
白島線は基本線内折り返しですが、平日に1本だけ八丁堀交差点を通って江波まで直通する列車があります。江波車庫の担当。
・宮島口方面から市内線に入り広電本社前まで行く直通列車。
電車線から市内線に入る列車は基本的にすべて広島駅行き。ですが、朝ラッシュ時に数本だけ、紙屋町西から右に曲がって広電本社前に行く列車があります。系統番号は0。担当は荒手車庫。
・宮島口方面から電車線内の西広島止まり列車。
全区間を電車線内で完結する列車です。市内には入りません。これも、荒手車庫。
これが、路線&車庫概要。
これらの路線に、面白い車両が入ってくるわけです。
面白い車両の定義はいろいろですが、まぁ要するにめっちゃ古い車両が主です。
古い車両は圧倒的に千田車庫に多いです。
他に、江波と荒手にちょっとずつ。
で、古い車両はまぁ設備としては微妙(バリアフリーとか定員とか)なので、走るタイミングが限られてます。
それを狙うためにベストなのが!
平日朝ラッシュ!
ということで、平日朝に撮りまくってきました。
被曝電車651, 652
651号
1942年製
千田車庫所属
1枚目:中電前 2枚目:袋町
備考:被曝電車。中電前(まさにこの2枚目の写真の場所)で被曝。
まずは、651号です。爆心地の近くで被爆した車両で、当時乗ってた乗客は一人を除いて亡くなり、車体もめっちゃ焦げたそうです。被爆直後の写真は原爆資料館にあるみたいなので、行ってみたら見てみましょう。
被曝後に修復されて今までずっと運行されています。
この日は朝ラッシュ時の1号線に入ってました。1号線は昼は連接が多いので、だいぶ輸送能力が変わります。
652号
1942年製
千田車庫所属
1枚目、2枚目:中電前 3枚目:袋町
備考:被曝電車。宇品で被曝後、すぐに復旧して焼け野原の広島を走ったらしい。
同じく被曝電車の652号。この日は千田車庫の単車にはおなじみの3号線に入ってました。西広島から広島港までを結ぶ路線です。
これは全然別のとき、2015年の終戦の日に653号を特別運行で撮影したやつ。
653は基本的に営業には入らず、特別運行のみ。
カラーが651, 652と違い昔のものが再現されています。
元大阪市電 762
762号
1940年製
千田車庫所属
1枚目:中電前 2枚目:土橋 3枚目:袋町 4枚目:土橋
備考:1965年に大阪市電から移籍。
次は、762号です。実は被曝電車より古く、80歳超えの車体。やばいです。
しかもこの日は終日3号線に入ってました。
広電生え抜き 352
352号
1958年製
千田車庫所属
撮影地:本通
被曝電車と似たような見た目の350形。352号です。
感覚がマヒしてしまいますが、こいつも普通に60歳超えてます。ヤバいです。
古参連接車 3102
3102号
1961年製
荒手車庫所属
撮影地:中電前
備考:1986年に2連接から3連接へ改造。
宮島線の古豪、3102号です。イケメン過ぎる連接車体ですが、朝の宮島線内便か、広電前行きくらいにしか入らないっぽいです。この時は広電前行きで無事ゲット。
2連接だったところを、先頭の運転台切り落としてくっつけて3連接にするという魔改造を施したそうですが、見た目違和感ないですね。
元神戸市電 1156
1156号
1956年製
千田車庫所属
撮影地:袋町
備考:1971年に神戸市電から広電に移籍。
1156号は、神戸市電から移籍してきた1150形で唯一の現役です。塗装がなんだこれは?ってなりますが、広島の姉妹都市のドイツのハノーバー市電を模したものらしいです。
しっかり撮りたかったのですが、被ったのでこの写真のみです...
今回は撮れてないレア車たち 582, 602, 913
582号
もと神戸市電の582号はぜひ撮りたい車両。なんと1924年製というダントツの古さ。改造はされてますが。
運悪くこの日は見ることができませんでした...
602号
もと北九州市電で、1948年製。幅は広いけど細く見える車体が特徴なのですが、江波車庫所属なので、1号線沿線とかで撮ってると出会えないのでした...
ただ、4年前に撮ってました!その時の写真を。
赤いカラーが素晴らしい602号。まだまだ現役です。
913号
最近急激に数を減らした900形で唯一生き残ってる車両。大阪市電で1960年頃製造され、1969年に広電に移籍。足回りだけだと90年超えらしいです... やばい。
4年前の2017年にまだ現役だった912号を撮ってたのでこちらをご紹介。
今は廃車されましたが、これが900形。912号。横川駅にて。
ちなみにちなみに、900形のうち906は韓国のソウル郊外に展示されてます。
行った時はボロボロでしたが、その後再塗装されたとか?
韓国にいる証拠。花郎台駅。
ボロボロ
レアじゃないけど古い1900形
1900形は元京都市電。1957年に製造されて、1980年ごろに相次いで広電にやってきました。割と古い60歳超えの車体ですが、15両も活躍してるのでレア感はゼロです。
京都市電ってことで、各車に愛称がつけられていて、この1902は桃山って名前です。
そんな古くないけど見た目が良い3700形
個人的に好きなだけです。荒手車庫所属で2号線で見れます。1984年製なので、ここまで紹介したものと比べたら全然若いですが、これでもまもなく40歳。
普段は乗れない魔改造車たち 51, 768
51号
2017年の広島カープ優勝時の花電車に使われてた51号。
最初のほうで紹介した762号と同じ、750形だったものを改造した車両だそうで、イベント時にしか走りません。
同じ51号ですが、こちらは2016年のカープ優勝時のもの。
広島はカープ優勝すると街中が真っ赤になりますねぇ。
客を乗せるでもないのに、優勝を祝って市内をこのド派手な電車が走り回るんですよ。
768号
さっきの51とか、最初のほうの762とかと同じ750形。
それを魔改造してTRAIN ROUGEになっちゃいました。
車内でお酒とか飲めるらしいです。
その他 新しめの連接車たち
その他でくくりますが、広電の気になる車両の紹介。
最新の連接車、5200形。新しい感じでイケメン。
別に珍しくもない車両ですが、京急ラッピングが特徴的な3903。
初代グリーンムーバー、5000形。海外製です。初の5連接です。
路面電車に革命を起こしましたが、海外製は整備が大変なのか、最近は稼働率が低い編成もちらほら。
広電ハンパないです。