コロナでどこにも行けないので、過去の搭乗記を思い出しながら書いていきます。
今回は2019年8月23日の話。
場所はボリビアの最大都市ラパス。この日はラパスからお隣ペルーのリマを経由し、スペインのマドリードまで向かいます。二つの航空券は全くの別予約です。
これに乗りました。
ボリビアとペルーは隣接する国で、ラパスとリマはそれぞれの国の最大都市です。ちなみにボリビアの首都は一応スクレのはずでラパスではありません。が、ラパスが最大都市です。
距離もそんな遠くなく、飛行時間も2時間かからずそんなに遠くはない距離です。日本で言えば東京福岡くらいの距離です。
なので、たくさん直行便があるのかと思いきや、そもそも一日二往復しかない!!!
LATAM航空が一往復と、Avianca航空が一往復。しかも、ラパス発は非常に時間帯が悪く、LATAMが早朝4:30くらい発、Aviancaが8:00くらい発。国際線なので空港に行くのは2時間以上前って考えれば最悪の時間設定です。
この二つで迷って、しかも乗る日の航空券なんかめっちゃ高くて、LATAMが2.4万円くらい、Aviancaが3万円くらい。たった2時間かからないフライトなのに。
迷った挙句、まだ良心的な時間設定のAviancaに課金しました。なんか、Avianca公式ホームページから予約しようとしたらクレカがはじかれたので、Expediaから予約しました。うろ覚えですが確かそんな理由。
ところで、ラパスは高山都市。すり鉢状になっていて、低いところで3600m。周縁部は4000m。富士山より高いわけです。で、街全体が斜面になっているので超歩きにくい。チャリなんか絶対無理です。
街の公共交通機関は、乗り合いのミニバスと、最近路線がめっちゃ増えているロープウェー。生活路線としてロープウェーが整備されている都市は珍しく、今や10路線くらいあったはずです。
一方のミニバスは行き先なんか外人にはよく読めないし、時刻表なんてないし、Googleでもルートが出てこないので割と難易度が高いです。しかも、ハイエースみたいなやつに14人くらい詰め込むので狭すぎて地獄です。が、現地人感を味わえますので一回くらい乗ってみてもいいかも。ちなみにこのミニバスで降りるタイミング失って知らないところに連れてかれました。
ここで、ラパス の写真を見てみましょう!
外縁部のエルアルトから中心を眺めるとコレ!
ビルが立ってるあたりが3600mくらいで、撮ってるところは4000mくらい、空撮っぽいけど陸から撮ってます。
こんな感じで、ロープウェイが市内の至る所に張り巡らされている! これがないと斜面はキツ過ぎ。
こんな感じで。路線ごとにカラーが違って分かりやすい。
夜景も、やばい!
けどここに行くには治安の悪い夜道を夜間に吠えられながら急斜面を歩いて登るので(しかも空気が薄い)注意しましょう。
アルパカさん! は動物園で。
広場ではこんな儀式が毎日行われます。
で、飛行機が出る空港があるのは、すり鉢の外縁部にあるエルアルトという街です。中心部からは幹線道路を15分ほど車で走ればすぐ着きます。それか、ロープウェーのエルアルト駅まで来てから30分くらい歩いても着きます。が、非現実的。
ラパスの街は標高が上がるほど治安が悪いらしく、このエルアルト、頂上にあるのでヤバイ。らしいです。ヤバイ経験はしなかったのでわかりませんが、夜は絶対に出歩かないほうがいいといううわさは聞きます。
昼間に行ったときは、市内を一望できるし最高の街でした。野犬がうろついていたり砂煙がやばかったりはしましたが襲われたりはしません。
そんなところにある空港なので、さすがに夜中に行くのは注意が必要です。
とはいっても飛行機が7:56発なので、5:56までには空港に着く必要があり、市街地のホテルは5時過ぎに出ました。外は真っ暗。眠い。
そんな時間なので、空港までは信頼できるUberで。ボリビアはなんと、台数は少ないですがUberが使えるのです。さすがにUberなら安心。料金も明確だし。
空港までは日本円で1000円しないくらいでした。
ちなみに空港から市内に来るときはUberがほぼいないので、空港で客引きしてるタクシー運転手と値段交渉しましょう。あんまり値切れませんでした。
今回は、ボリビアの空港の出発は混むわけがないという大胆な予想をして1時間半前に到着したら大丈夫やろの理論で、ギリギリまでホテルで寝ました。
朝ホテルは6時くらいに出たのですが、親切にチェックアウトしてくれるし、「タクシー呼んであげようか?」と気にかけてくれたり、待ち時間には無料コカ茶のサービスもあり至れり尽くせり。
ちなみに、ボリビアは高山なので、朝はクッソ寒いです。0度くらい。一方昼はあたためられて20度くらいに。体温調整が難しいです。
空港には6時20分くらいに着き、外はだんだん明るくなるころ。
Aviancaのカウンターに行くと、そんなには混んでませんでした。
案の定カウンターはいくつかに分かれてて、
Onlineチェックインをしていない列
Onlineチェックインをしている列
StarAlliance Goldの列です。
スマホからAviancaアプリを入れてちょちょいとオンラインチェックインやっておくだけで空港でだいぶ楽になるので、もちろんやっときました。そのときにもう座席指定もできちゃいます。今回は一番後ろの通路側を指定していたのですが、これが後でラッキーなことに。
Onlineチェックインの列に並ぶこと15分ほどで荷物を預けられました。おとなりのスタアラゴールドレーンが空いてればそっちでも案内してくれるのでまぁまぁ進みます。
あとは、そもそもAviancaはこの一便だけで、しかも最大でも160人くらいしか乗らないので列はそんなには伸びません。
そんなこともあって1.5時間前到着でいいと思ってたのですが大当たりでした。
真っ赤なアビアンカのチェックインカウンター
ここからもう一つの障害があり、ボリビアの出国手続きは割と厳しいみたいな噂。
ボリビアではコカ茶が有名でコカの葉が普通に手に入りますが、これを海外に持ち出すとコカインの原料になるため、手荷物を税関で厳重にチェックするみたいな。
で、行ってみたらやっぱり手荷物を全てX線検査に通すのですが、まぁそこまでは厳しくなく、あとはそんなに国際線の客がそもそも多くないのであっさり通過し、スタンプももらって普通に出国出来ました。ここまでで空港着いてから30分ちょい。
そういえば、ここの標高は4000mくらいですが、全く高山病にはなりませんでした! ラッキー
出国したら、一応ちっさいラウンジがあり、そこでモーニングです。
大した食事がないのでバナナで腹ごしらえ。
7:56発なのですが、(なぜか1分刻み)搭乗開始は6:56となってました。しかし、そんな早く開始するわけないやろと思い、7:20くらいまではラウンジで。
そのあと、ゲートに行くとまだまだ始まりそうにありません。で、手持ちのボリビアのお金を消費するためにコンビニに行ったりして暇つぶし。
ほとんど飯がなかったラウンジでかき集めた飯です。
搭乗開始は7:40過ぎだった気がします。
乗る飛行機は、なんと、沖止め。バス搭乗。目の前のボーディングブリッジが空いているのに。
Aviancaにとってはこの空港はアウェーなんでしょうね。コロンビアとかエクアドルの航空会社で、ペルーもボリビアもAviancaは就航数は多くはありません。
けど、アジアの方と違って各国に航空会社が必ずあるわけでもなく、しかも大体共通言語のスペイン語で通じるので、複数国にまたがって航空会社を運営している事例も多いわけです。で、ボリビアはどの航空会社もあまり乗り入れていないのです。一応ボリビア航空はあるのですが国際線は数少なし。
この便自体も、ペルーのリマ行きではなく、リマ経由でエクアドルのグアヤキルまで行きます。ラパス~リマはおまけみたいなもの。けどそれに私は助けられています。
そのおまけ区間なのでやる気もなく沖止めなのでしょう。
で、乗るバスが1台しかない!!!
機材はA320なので160人ほどが乗るはず。バスは少ないので3往復します。しかも、搭乗順がたしか自分は後の方だったので、めっちゃ待ちました。バスに乗ったのは8時過ぎ。そして、開放的なタラップを歩いて飛行機に乗り込みます。
こんなところを歩いてバスへ向かい、
バスのお隣にはボリビア航空の737
沖にいるアビアンカの320に到着!
開放的な搭乗タラップ。
当然ですが日本だろうが地球の裏側だろうがA320はA320。乗り込んだら普通の飛行機です。
3-3のエコノミークラスが並ぶなか一番後ろまで歩いていきます。後ろの方は座席がそんなに埋まっておらず、私は通路側で、真ん中はおらず窓側に別の人って感じ。
そして、なんと!
反対サイドの3人掛けがまるまる空いてました。なので、客室乗務員に聞いたら移動OKだと。なので、3人席占有確定です。ラッキー!!! これが後ろの方を指定するメリット。混んでなければ占有確率が上がります。
シートは黒い革張り。足元はまぁ普通です。日系よりはそりゃ狭いけど。
意外だったのは、モニターがついてて、しかも横にはUSB充電もあること!
南米をナメてたのでこんな設備は期待してませんでしたので、嬉しい誤算です。この日は乗り継いでスペインまで行くので充電は大事です。
実際、この前にチリのサンチアゴからペルーのリマまでLATAMのA320に乗った時はそんな設備はありませんでした。日本の国内線みたいなもの。あちらもOneworldに加盟したしっかりした航空会社なんですが。
なのでそういう区間で乗るなら787とか767とかの長距離機材を選びましょう。乗った時はA320しか時間帯が合わなかったので仕方ないですが。
Aviancaも一部では大きい機材も使っているようですが、当然ボリビアに来る機材はちっさいA320なので、期待してなかったわけです。
結局ほとんど寝てたのでモニターはフライトマップしか使ってません。
最初に座った席の写真。モニターもついてるし、左にはUSB給電も見えますね。
3席独占!肘掛を上げてベッドの完成です。
ここは南米。飛行機の地図も南米が中心。日本は左端です。
搭乗はバスなので遅れ、機長から「遅れてごめん」みたいな放送があった後、滑走路へ向かい離陸します。
離陸は、8:42。滑走路28から市街地と反対方向へ向けて離陸です。滑走路の番号とかは忘れました。
ラパスのエルアルト空港は、標高が高いので、飛行機はなかなか離陸できないようです。詳しくはようわかりませんが、空気が薄いと浮き上がりにくいのでしょう。なので、小型機でもめっちゃ離陸滑走が長いみたいな話を聞きました。が、今回は普通くらいだった気がします。
実際、滑走路は成田空港並みの4000mあるらしいです。
離陸したら、疲れや早起きの影響で、爆睡してました。
ところで、
ラパスからリマへ抜けるには、多くのバックパッカーとかお金を使いたくない人は、陸路を使います。が、鉄道なんかありゃしない。
チチカカ湖まで3時間くらいバスに揺られ、そこから湖を渡って国境を歩いて渡り、そこからさらにクスコまで10時間くらい。クスコからリマまではさらに15時間くらいみたいな地獄の行程です。
日本人も結構このルートやったりしているみたいですが、さすがに快適な旅を追い求めているので私は飛行機を選択するのでした。行きも帰りも。
24時間くらいバスに乗るのに比べればさすがに3万円の飛行機も価値があります。
特に
クスコとリマの間はバスだと15時間くらいですが飛行機は1時間で3000円くらいで乗れるのでそこは飛行機一択です。しかも標高が3000m以上変わるので上るときとかは夜行バスで寝ている間に呼吸が苦しくなることもあるみたいで、飛行機の方が体にとっても良いのです。
で、離陸後はしばらく寝てましたが、簡易的な機内食みたいなのが一応提供されます。
こちら。
ケーキみたいな何かと、オレンジジュースです。まぁ眠い2時間のフライトだしちょうどいい。
飛行経路はこんな感じ。北西へ。
こちらが、機内食。
3席並びを占有できていたので、シートベルトサインが消えたら靴を脱いで横になって寝てましたが、その横にそっとケーキとジュースは置いてくれていたので、好きなタイミングで食べられました。日本だったらここでお手紙置いといて後で好きな時に呼んでくださいみたいな、親切だけど面倒な感じになりそうです。
それを食べたら、右の窓を眺めつつまた寝ます。右の窓は北東向きなので、この時間帯は太陽がもろに入ってきます。南半球なので。
なので、寝るときはまたシェードを閉めて、爆睡。
あっという間にリマが近づきます。
ここで、時計をセッティング。ボリビアとペルーは時差が1時間あり、ペルーの方が1時間遅いのです。
8:42にラパスを離陸しましたが、ペルー時間にしたら7:42。
なので、リマに着くのは9時台なのです。
飛行時間は1.5時間ほどで、ペルー時間の9時前には着陸態勢に。そこからは起きてフライトマップを眺めます。外は曇りなので何も見えません。
南側から太平洋側に出て、北で180度旋回して最終の着陸態勢になります。
滑走路は南北方向なので、滑走路15に9:13着陸。
ラパスからは1時間31分で着きました。すぐでした。
こうやって着陸です。自分が反射しちゃってる。
フライトレーダーでおさらい。
今回の飛行データです。
着陸すると、Aviancaはリマでもアウェーなので、沖止めです。全く問題ありません。着いたのは9時過ぎですが、次のフライトはなんと夜19:40頃なので。10時間も暇なのです。
沖止めなので、降りたらバスです。降りたところには周りにもたくさん飛行機がいて、オタクには堪りません。LANの767とかAviancaのA320とか。
降りてちょっと歩く間に写真も撮れました。一番後ろに乗っていたので、バスは一番最後に乗車します。
しかし!これがラッキーでした。
バスに最後に乗るとバスから降りるのは一番最初なのです。
国際線なので当然ペルーへの入国審査があります。
バスを最初に降りたので入国審査は一番乗り!
しかも、他の国際線の到着と被っていなかったようで、待ち時間ゼロでした。
ペルーは、日系人が多く、日本人にもウェルカムなイメージです。入国審査で片言の日本語を話してくれたり、銀行ATMは日本語対応だったり。
着いて横にいたのもアビアンカ
アビアンカと、LATAMの新塗装
こっちはワンワールドカラーの旧塗装
そういえばLATAMはワンワールド脱退だそうですね
別の時に撮ったリマっぽい写真
別のときに撮ったアビアンカの同型機
一瞬で入国審査を抜けた後は、荷物をちょっと待ってpick upし、暇つぶしへ。
荷物を預けて、フードコート行ったり空港の外散歩したりして暇をつぶし、チェックインが始まるのは4時間前の15:40だったので、そこで一番乗りでチェックインをしてラウンジに行くなどして、10時間をつぶしたのでした。
リマ空港は国際線も充実してて、南米内のサンパウロとかサンティアゴはもちろん中米メキシコシティ、北米マイアミ、ロサンゼルスなど、さらには同じスペイン語圏なのでマドリードには本数が5往復くらいあったり、他にもアムステルダムなどへも便があります。欲を言えばサンティアゴとかブエノスアイレスみたいにオセアニア便があれば嬉しいですね。